夏真っ盛りになってくると活躍するのが虫除けスプレー。特に女性や子どもなどには大変重宝する逸品といえます。ここでは虫除けの成分についてご紹介していきます。

虫よけ成分ディート(DEET)とは

多くの虫除けスプレーには、ディートと呼ばれる化学物質がつかわれています。正式化学物質名はN,N-ジエチル-3-メチルベンズアミド、またはジエチルトルアミドと言います。このディートは、第二次大戦中にアメリカ軍によって開発された成分であり、肌に塗布することで、吸血系の昆虫の他、一部のヒルやナメクジなどにも効果があるといわれています。なぜ虫がこの成分を嫌がるのかはよくわかっていません。





ディートの副作用について

非常に効果の高いディートですが、副作用が報告されているのもまた事実です。虫よけの一つ蚊取り線香強力な避虫効果がある一方で、その機序として虫の触覚を麻痺させることでその効果を発揮しているのではないかといわれており、強力な分人体の肌などにも少なからずダメージを与えている可能性が指摘されています。具体的には、肌の弱い人にとっては肌荒れや炎症、湿疹などが表れることがあり、こうした症状が出た場合にはすぐに使用を中止しなくてはいけません。特に、海外製の虫除けスプレーはディートの含有率が日本国内よりも高く、30%から強いもので80%にも上るものさえ存在しています。このため、敏感肌の方やとりわけ体ができあがっていない乳幼児が使用すると、炎症を起こしたりといったリスクが高まることは想像に難くありません。また、動物実験においては大量に使用した場合に神経毒性が確認されており、常用者や免疫系が未発達な乳幼児は特にその影響を受けやすい可能性があるため、危険性が懸念されます。こうした点において、パーフェクトポーションをはじめとする天然由来の成分のみを使用した防虫剤は、身体に害を与えず、非常に好ましい香りを実現してくれるという点において、子どもや肌が弱い方でも利用できるのが利点といえそうです。

まとめ

虫よけが必要な夏の夜の風物詩
効果的な成分であるディートが、肌トラブルの引き金になる可能性が理解できたでしょうか。もちろん、虫の多い環境に行く場合には、日本脳炎やデング熱、マラリアなどの甚大な感染症にかかる可能性から比べると、ディートの副作用の可能性や、またあったとしてもその影響は非常に小さいため、日本の厚生労働省も、過剰使用の注意や「有害性が明らかな研究結果はないが、引き続き神経毒性についての研究に注目していく」という結論にとどまっています。
日本における普段の生活環境においては、特に肌の弱い人や子供の日常使用に関してはオイル由来の防虫剤が安心でしょう。